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ピースフードという提案

菜食主義に関わらず、世の中には非常に多くの食事法が存在する。それらの多くは健康増進や美容(ダイエット)のための食事療法である。ここで私たちが提案したいのは、“ピースフード”という考え方。平和を築くために“食”というフィールドにおいて出来ることに関する提案である。“食べる”という行為を、少し広げた領域から捉え直してみたいと思う。

まず、食と平和の関係について考えてみよう。どんなことが思い浮かぶだろう?

おいしいモノを食べると幸せになること、世界各地の多様な料理、夕食時の家族の団欒、あるいは、狂牛病や鳥インフルエンザ、WTOや農民紛争、農業による環境破壊、枯渇する水資源、飢餓の問題…。

平和学の泰斗、ヨハン・ガルトゥング博士による平和の理論には、平和と「健康」概念との相似ーつまり平和:暴力=健康:病気という定式があり、健康学(一般に医学)を比喩に平和の理論を展開する。病気の不在を消極的健康とした場合、積極的健康について病気を扱う能力(自己信頼能力/自己管理能力)を重要な要素としている。
 西洋医学においても、病気の7割以上が慢性疾患という状況の中で、より全体的に“健康”を扱い、全体は部分の総和+αであるとする予防医学としてのオルタナティブが現れてきた。いずれにせよ、自己管理能力がキーポイントとなる中で、日々の食生活はこの重要な要素に大きく影響を与える。  

 多くの宗教はその戒律に食事法を持つ。その理由の一つには「禁制」により信仰を思い起こすという意味合いが含まれる場合も多い。
 また、食事で摂取し体内で変換される科学物質の脳への影響も研究が進んでいるが、まだ日常の食生活の中で活かすことは定着していない。思考や行動に与える脳内科学物質の作用に対する認識の不足によって、食事を自己管理することが簡単ではなくなっているようだ。
 食事や食を取り巻く事柄は基本的に人間の生活にとって欠かせない重要な要素であるにもかかわらず、食を捉える視点は、一般的にまだまだ狭く軽視されやすいようだ。

平和な思考を生み出す脳内の環境を整えるための食事

ここでは「ピースフード」を、“平和な思考を生み出す脳内の環境を整えるための食事”と定義する。実際に脳は「エネルギー食い」といわれ、体重のわずか2%の脳が全消費エネルギーの18%を使う。(重さが全体の40%を占める筋肉と皮膚が使用するエネルギーは全体の40%)脳の燃費は使い方による個人差があることを考えれば、脳の働きを良くする食事も当然パーソナルなものとなる。
ピースフードには傾向はあるが、決定的な食べ合わせや調理法を重視するというよりも、食事はあくまでも個々の精神・肉体の状態を自分で観察しながら、必要なものを摂取するという考え方を重要視する。そして、自己観察する際に大切な計りとして“時間感覚”を使う。
時間感覚は脳の興奮度と関わる。早くするのか、ゆっくりするのか、調和的な時間感覚に自分を調整するための食事である。(この食事の中には断食も含まれる。)つまり体内時計が太陽に合うように自分の中の時間を調整することは、ピースフードの重要な要素である。

ピースフードの考え方や方法には以下のようなものがある。

ピースフードの提案
おいしく食べよう。おいしいと思って食べよう。
食事があること、太陽や水や土、関わったすべての人やものに思いを馳せて、感謝して食べよう。
少し食べよう。
無農薬の野菜を食べよう。
新鮮な地元の野菜を食べよう。
出来たら自給してみよう。
なるべく自分で調理しよう。
調理はできるだけシンプルにしよう。
塩茹で野菜を中心にしよう。アクがぬけ、体内時計に合うようになる。
塩はニガリが多すぎ無い、ほどほどのものを選ぼう。
オイルはオリーブオイルを使おう。
シチューやおでん、ソース等を作る時も、一度塩で下茹でしよう。
粒が細かい穀物ほど、興奮度が高くなる傾向がある。使いわけよう。
昔の食事法をむやみに信仰するのはやめよう。現代の食生活と噛み合わない場合がある。
玄米信仰はやめて、個々人のからだに合わせて食べよう。
ガス体質の人は、発酵食品を控えよう。
肉・魚はひかえよう。できれば菜食にしよう。
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